【クロン導入インタビュー026】「最初からうまくいかないことはわかっている。工夫して乗り越えることで見えてくるものがある。」

西小山クリニック 

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オンライン診療を始めたきっかけについて

2018年4月の診療報酬改訂でオンライン診療が実質的に解禁された時点で、オンライン診療に興味はありました。しかし、当時当院は来院順の診療体制で、2時間待ちを超えることもあり、オンライン診療を挟み込む余裕がありませんでした。その後、前日の夜から予約を取って頂くオンライン予約制を導入し、待ち時間問題は解決しました。しかし、常用薬をもらいたい患者さんが予約を取れず、結局薬が切れてしまうことが課題でした。この問題を解決するためにオンライン診療を導入しました。

オンライン診療は診察・検査が必要になりやすい急な病気の人には向かないことが多い一方で、薬を常用している病状が落ち着いた人には向いていると考えました。薬がなくなる頃に予約を取れるようにするため、オンライン診療では30日前から予約を取れるように設定を行いました。

 

オンライン診療のメリットについて

患者さんが治療を続け、病気を改善できることです。仕事等により受診できず薬が切れてしまい、症状が悪化してから受診されていた患者さんが、治療をきちんと継続できるようになりました。

また、長期間の薬の使用が必要な病気で、定期的な受診が難しく治療に踏み切れなかった患者さんも、オンライン診療を知ることで治療を始めるきっかけになりました。またこれまで、診療中に医療相談の電話がかかってくることがあり、対応に困っていましたが、オンライン診療にしてもらうことで時間を決めることができるようになりました。電話と違って対価を回収できる点でも優れていると思います。検査結果の説明は以前電話で行っていましたが、オンライン診療では画像を見せることができるメリットもあると感じています。

 

現在どのくらいの患者さんに利用されていますか?

毎日3〜4人くらいの患者さんが利用しています。2019年の2月から使用していた他社プロダクトでのオンライン診療では月10人弱でしたが、2019年12月からクロンを使用しはじめ、2020年2月からコロナの影響により大幅に増加し、1ヶ月あたり80件を超えました。2021年7月の時点でのべ件数は1000件に渡りました。今では少し落ち着き月50件ほどをオンライン診療で診ています。

どのような患者さんがオンライン診療に向いていますか?

一般的にオンライン診療に向いている症例、向かない症例を提示している医療機関が多いですが、当院ではオンライン診療を使うかどうかは患者さんの自己判断に任せています。

診療時間までとりあえず待てる人であれば、誰が使ってもいいと思っています。オンライン診療を利用できる条件を狭めないことによって患者さんが気軽に相談できると考えています。患者さんから現状を聞いて、その後の対応を判断することは医師にしかできないことです。したがって、オンライン診療の結果、対面診療をしたほうがよいことがわかったとしても、無駄ではないのです。そして患者さんは自己判断でオンライン診療を使うからこそ、自分の健康に関心を持ち、主体的に治療に取り組めると考えています。今まで電話で相談していたようなことを、オンライン診療でやっていければいいと思います。

 

患者さんのご反応について

お子さんにとってはやはり物珍しいみたいで、ビデオ通話中に手をふったりしています。

自宅で安心しているのか、吸入薬や外用薬の使用方法など、親御さんとお子さんでやっているところを緊張せず、怖がらず、見せてくれます。

帰宅が遅くなり、診療時間内に来られない学生さんでも、オンライン診療なら可能な場合も多いです。ニキビの患者さんが多いですが、画像で状態がわかりますし、手持ちの薬を見せてもらって、ちゃんと薬を塗れているのか確認できるようになりました。

 

何か課題だなと感じる点はありますか?

領収書の届け方ですね。薬局に処方箋を郵送するわけですけど、領収書を患者さんの自宅へ郵送しようとすると、さらに送料がかかります。そこまでするのはちょっとナンセンスだと思い、今では工夫して領収書をSMS(ショートメッセージサービス)で送付しています。

 

オンライン診療を導入して思うことについて

やってみてわかることがとても多いです。オンライン診療を始めない理由はいくらでも作ることができます。その中でオンライン診療には「診療を受ける場所が自由になる」という明らかなメリットがあり、世の中の流れからも無視できないものでした。

オンライン診療にニーズがあるのかという疑問を持つ方もいると思いますが、テクノロジーが高度化している中で自分に必要なものが何かを理解している人は少ないと思っています。私はオンライン診療に挑戦してみた結果、思いがけない使い方やメリットの発見につながりました。患者さんも同様だと思います。最初から上手くいかなくても、工夫して乗り越えたときに、他の人が見えていない次のステージに進むことができると思っています。

Clinic Information

  • 西小山クリニック 
  • ホームページ:https://daikie.github.io/NCPDA/
  • 住所:〒152-0011 東京都目黒区原町1-11-1 コトブキビル2階
  • 電話番号:03-3791-5761

Doctor Profile

小林 大樹 (こばやし・だいき)

【学職歴】
東京大学医学部医学科卒
東京大学医学部附属病院
国立成育医療研究センター
総合診療部
東京大学医学部附属病院
精神神経科こころの発達診療部

【所属学会・専門医】
日本小児科学会 小児科専門医
日本小児皮膚科学会
皮膚科光線療法推進の会
日本アレルギー学会
日本外来小児科学会