「遠方から来院される患者さんの負担を減らしたい」 – 伊藤明子院長
遠方からの患者が多い「赤坂ファミリークリニック」の伊藤明子院長にお話を伺いました。赤坂ファミリークリニックでは、遠隔診療サービスクロンを使って発達障害や心身障害の小児の治療を行っています。伊藤明子院長は、東京外国語大学を卒業し、同時通訳者として20年以上のキャリアを歩んだ後、40代で医師を目指し、帝京大学医学部医学科に入学されました。現在は小児科医、公衆衛生専門医として一般診療に加え、栄養・食事療法、ストレス管理での診療、障害のあるお子さんの診療を中心に活躍されています。
オンライン診療サービスクロンを導入したきっかけは?
私は障害のあるこどもたちを助けたいという思いと食や栄養など予防医学を実践したいという考えで医学部に入学しました。2017年6月に開業するまで、東大病院小児科やほかの小児科クリニックで小児診療にあたり、小児の往診で北は北海道、南は沖縄までこどもたちの診療を行ってきました。こうして開業した後も、これまでに診療していたこどもさんが親御さんとはるばる東京まで来てくださっていたんです。「伊藤先生の診療を受けたい」と来てくださることは大変嬉しかったのですが、酸素などを携帯しながら来院される患者さんもいらして、その方たちの負担を減らせれば、と思い遠隔診療の導入を決意しました。
他社のサービスと比較してクロンを選んだ理由は何でしょうか。
当初は他社の遠隔診療サービスの導入を検討していました。しかし、初期導入費用、月額固定費の価格の高さを理由に導入に踏み切れずにいました。そんな時、当院に外勤としていらしてくださっている小児科の先生がクロンを教えてくれたんです。価格を比較しようと思い、さっそくクロンにメールで問い合わせました。すると、初期費用の月額固定費も掛からないことが分かり、遠隔診療の導入を決定しました。
クロンを用いた実際の診療はどのようなものでしょうか。
いままで対面での診療しか行ってきたことのない患者さんとも十分なやりとりを行っています。テレビ電話の通信状況が優れないこともありましたが、今まで通りの診療を提供出来ていると感じます。
開業される以前から、全国の患者と対面診療を通じて信頼関係を築いてこられた伊藤先生。クロンは直接の診療と同じように、患者とのビデオ通話を通じた診療が可能です。また、障害のある小児の診療でも利用可能なサービスです。
オンライン診療の今後の可能性について、どのようにお考えですか。
アメリカで拡大するe-Healthの事例から、日本も同じ方向に前進していくのではないでしょうか。例えば、栄養療法、運動療法、生活指導の分野では遠隔診療が活用出来ると考えています。禁煙治療もその一例ですよね。私は禁煙外来も生活指導の一環として興味があります。今までは小児科を主に診療してきたのですが、これから手がけてみたい疾患のひとつです。
Clinic Information
- 赤坂ファミリークリニック
- ホームページ:https://www.afc.tokyo/
- 住所:東京都港区赤坂二丁目15-15 赤坂プラザビル 3階
- 電話番号:03-5562-8825
Doctor Profile
伊藤明子(いとう・みつこ)
東京外国語大学を卒業し、同時通訳者として従事。その後、帝京大学医学部卒、東京大学大学院終了。東京大学大学院医学系研究科公衆衛生学/健康、医療政策学教室客員研究員。有限会社アクエリアス代表取締役社長、NPO法人Healthy Children, Healthy Lives代表理事。