オゼンピック皮下注(一般名:セマグルチド(遺伝子組換え))とは

  • 【読み】 おぜんぴっくひかちゅう
  • 【呼称】 -

概要

オゼンピック皮下注は、GLP-1受容体作動薬であるセマグルチド(遺伝子組換え)を有効成分とする、2型糖尿病治療薬です。GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)と同様に、インスリン分泌を促進し、血糖値を下げる作用を持つ持続性GLP-1受容体作動薬です。

本剤は自己注射可能な製剤で、週に1回皮下注射します。

 

対象となる疾病・症状

 2型糖尿病

 

オゼンピックに期待できる効能・効果

 2型糖尿病における血糖コントロールの改善

 

オゼンピックの使用方法

通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として週1回0.5mgを維持用量とし、皮下注射します。

ただし、週1回0.25mgから開始し、4週間投与した後、週1回0.5mgに増量します。

なお、患者の状態に応じて適宜増減しますが、週1回0.5mgを4週間以上投与しても効果不十分な場合には、週1回1.0mgまで増量することができます。

 

用法・用量に関する使用上の注意

(1)本剤は週1回投与する薬剤であり、同一曜日に投与すること。

(2)投与を忘れた場合は、次回投与までの期間が2日間(48時間)以上であれば、気づいた時点で直ちに投与し、その後はあらかじめ定めた曜日に投与すること。

(3)次回投与までの期間が2日間(48時間)未満であれば投与せず、次のあらかじめ定めた曜日に投与すること。

(4)週1回投与の定めた曜日を変更する必要がある場合は、前回投与から少なくとも2日間(48時間)以上間隔を空けること。

 

その他の主な注意

・本剤の適用は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。

本剤はインスリンの代替薬ではないためインスリン依存状態の患者への投与は、慎重に判断すること。

急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、直ちに使用を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう指導すること。

・下痢、嘔吐から脱水を続発し、急性腎障害に至るおそれがあるので、患者の状態に注意すること。

妊婦、妊娠している可能性のある女性には本剤を投与せず、インスリンを使用すること。また、2ヵ月以内に妊娠を予定する女性にも投与しないこと。

・本剤は、他のセマグルチド含有製剤(例:ウゴービ)と併用しないこと。

 

オゼンピックの主な副作用

悪心、下痢、便秘、嘔吐

 

オゼンピックの重大な副作用

・低血糖(脱力感、高度の空腹感、冷汗、動悸、めまい等)

・急性膵炎(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)

・胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸

・イレウス(腸閉塞を含む。高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等)

 

※警告・禁忌を含む使用上の注意等は、必ず製品添付文書をご確認ください。

 

オゼンピックのオンライン診療との相性

オゼンピックは、週1回の注射で済む製剤であり、毎日の服薬や注射が負担となる患者さんにとって、服薬継続のしやすさという点でメリットがあります。しかし、糖尿病治療の基本である食事療法・運動療法の継続は必須であり、血糖、尿糖などを定期的に検査して効果を確認する必要があります。

オンライン診療サービスは、定期的な通院が必要な慢性疾患の治療において、患者さんの通院負担の軽減に役立ちます。特に、週1回の注射薬であり、来院の手間を減らすことは服薬アドヒアランス(治療の継続)の向上を支えることが期待されます。

ただし、糖尿病治療においては、対面での血液検査や合併症の評価も必要であり、また自己注射の指導も伴うため、医師による適切な患者選定、注射指導、厳格な管理指導の下で行われる必要があります。また現時点(※)においては、対象疾患は2型糖尿病のみであり、肥満症治療やダイエット目的で使用することは避けることが求められます。

※2025年10月末現在

参考文献】オゼンピック皮下注 添付文書(KEGG MEDICUS 医療用医薬品 : オゼンピック

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