ツムラ防風通聖散エキス顆粒(医療用)(一般名:防風通聖散)とは

  • 【読み】 つむらぼうふうつうしょうさんえきすかりゅう
  • 【呼称】 -

概要

ツムラ防風通聖散エキス顆粒(医療用)は、漢方医学で用いられる漢方製剤です。

18種類の生薬(例:マオウ、ダイオウ、カンゾウ、サンシシなど)で構成されており、体力があり腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちな方の治療に用いられます。肥満に伴うさまざまな症状や、高血圧の随伴症状などに効果があるとされています。

 

対象となる疾病・症状

 腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの次の諸症。
 ・肥満症
 ・高血圧の随伴症状(どうき、肩こり、のぼせ)
 ・むくみ
 ・便秘

 

防風通聖散に期待できる効能・効果

 肥満症、高血圧の随伴症状、むくみ、便秘の改善

 

防風通聖散の服用方法

通常、成人1日7.5g2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。
・年齢、体重、症状により適宜増減します。

 

用法・用量に関する使用上の注意

(1)本剤にはカンゾウが含まれているため、血清カリウム値や血圧値に十分留意すること(偽アルドステロン症ミオパチーにつながるおそれがあるため)。

(2)サンシシ含有製剤の長期投与(多くは5年以上)により、腸間膜静脈硬化症があらわれるおそれがあるため、長期投与する場合は定期的な検査(CT、大腸内視鏡等)を行うことが望ましい。

(3)ダイオウの瀉下作用(下剤作用)には個人差があるため、用法及び用量に注意すること。

(4)他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複(特にダイオウを含む製剤)に注意すること。

(5)本剤には無水ボウショウが含まれているので、治療上食塩制限が必要な患者に継続投与する場合は注意すること。

 

その他の主な注意

下痢、軟便のある患者:これらの症状が悪化するおそれがある。

胃腸の虚弱な患者、食欲不振・悪心・嘔吐のある患者:食欲不振、胃部不快感などが悪化するおそれがある。

病後の衰弱期、著しく体力の衰えている患者:副作用があらわれやすくなる。

妊婦又は妊娠している可能性のある女性:本剤に含まれるダイオウや無水ボウショウにより流早産の危険性があるため、投与しないことが望ましい。

甲状腺機能亢進症の患者:症状が悪化するおそれがある。

 

防風通聖散の主な副作用

消化器:食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、軟便、下痢など

自律神経系:不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮など

 

防風通聖散の重大な副作用

間質性肺炎(咳嗽、呼吸困難、発熱等)

偽アルドステロン症(低カリウム血症、血圧上昇、むくみ、体重増加等)

ミオパチー(脱力感、四肢痙攣・麻痺等)

肝機能障害、黄疸(AST、ALT等の著しい上昇)

腸間膜静脈硬化症(腹痛、下痢、便秘などが繰り返される)

 

※警告・禁忌を含む使用上の注意等は、必ず製品添付文書をご確認ください。

 

防風通聖散のオンライン診療との相性

防風通聖散は、体力があり、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちな方(実証)の肥満症や高血圧の随伴症状などに使われる漢方薬です。漢方治療では、患者の体質や症状を正確に把握することが重要とされます。

オンライン診療サービスは、定期的な通院や服薬指導の負担を軽減できます。便秘の有無や腹部の皮下脂肪の状態などオンラインの問診や画像から判断され処方されることとなります。服用中には、重篤な副作用のリスクがあり、特にカンゾウを含む他の漢方薬との併用には注意が必要なため、オンラインであっても、詳細な問診と指導の継続が、安全な治療のために不可欠です。

参考文献】 ツムラ防風通聖散エキス顆粒(医療用)添付文書(KEGG MEDICUS 医療用医薬品 : 防風通聖散

このページは、オンライン診療サービス curon(クロン)を開発・運営する株式会社MICINにより運営されています。クロンは厚生労働省・経済産業省・総務省のガイドラインにも準拠した、初期費用・月額固定費用が無料で運営できるオンライン診療のシステムで、全国で多数のクリニックに導入されています。サービスの詳しい内容について、こちらをご覧ください。

オンライン診療サービス クロンはこちらへ

本サービスにおける情報提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、必ず近くのかかりつけ医や、適切な医療機関を受診することをお勧めいたします。

また、日々最新の情報を掲載するために過去の執筆記事も定期的に巡回し、情報の正確性に可能な限り努めて参りますが、制度改定などにより一時的に古い情報が掲載されている可能性がございます。

本サービス上の情報や利用に関して発生した損害等に関して、弊社は一切の責任を負いかねますこと予めご了承ください。