リベルサス錠(一般名:セマグルチド(遺伝子組換え))とは

  • 【読み】 りべるさすじょう
  • 【呼称】 -

概要

リベルサス錠は、GLP-1受容体作動薬であるセマグルチド(遺伝子組換え)を有効成分とする、2型糖尿病治療薬です。膵臓からのインスリン分泌を促し、血糖値を下げる作用を持つホルモンであるGLP-1と同様の作用を持ちます。

本剤の最大の特徴は、注射薬が多いGLP-1受容体作動薬の中で、唯一経口投与(飲み薬)である点です。

 

対象となる疾病・症状

 2型糖尿病

 

リベルサスに期待できる効能・効果

 2型糖尿病における血糖コントロールの改善

 

リベルサスの服用方法

通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として1日1回7mgを維持用量とし経口投与します。

ただし、1日1回3mgから開始し、4週間以上投与した後、1日1回7mgに増量します。

なお、患者の状態に応じて適宜増減しますが、1日1回7mgを4週間以上投与しても効果不十分な場合には、1日1回14mgに増量することができます。

 

用法・用量に関する使用上の注意

(1)本剤の吸収は胃の内容物により低下するため、1日のうちの最初の食事又は飲水の前に、空腹の状態で服用すること。

(2)服用時は、コップ約半分の水(約120mL以下)とともに1錠服用すること。

(3)服用時及び服用後少なくとも30分は、飲食及び他の薬剤の経口摂取を避けること。

(4)錠剤は分割・粉砕及びかみ砕いて服用してはならない

(5)14mgを投与する際には、7mg錠を2錠投与することは避け、14mg錠を服用すること。

(6)投与を忘れた場合はその日は投与せず、翌日投与すること。

 

その他の主な注意

・本剤の適用は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。

・本剤中止後も効果が持続する可能性があるため、血糖値の変動や副作用予防について十分留意すること。

・患者に対し、低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。

急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、直ちに使用を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう指導すること。

・下痢、嘔吐から脱水を続発し、急性腎障害に至るおそれがあるため、患者の状態に注意すること。

妊婦、妊娠している可能性のある女性には投与せず、インスリンを使用すること。

レボチロキシン製剤(甲状腺ホルモン薬)と併用する場合、レボチロキシンの曝露量が増加する可能性があるため、甲状腺パラメータのモニタリングを検討すること。

 

リベルサスの主な副作用

悪心、下痢、食欲減退、便秘、嘔吐、腹部不快感、腹痛、消化不良、上腹部痛、腹部膨満、胃食道逆流性疾患、頭痛、体重減少など

 

リベルサスの重大な副作用

低血糖(脱力感、高度の空腹感、冷汗、動悸、めまい等)

急性膵炎(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)

胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸

イレウス(腸閉塞を含む。高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等)

 

※警告・禁忌を含む使用上の注意等は、必ず製品添付文書をご確認ください。

 

リベルサスのオンライン診療との相性

リベルサス錠は、2型糖尿病治療薬であり、注射薬に抵抗がある患者さんにとって、服薬継続のしやすさという点でメリットがあります。しかし、糖尿病治療の基本である食事療法・運動療法の継続は必須であり、血液検査や尿検査を定期的に検査してその治療効果を確認する必要があり、オンライン診療サービスだけで治療することは望ましくはありません。

一方、オンライン診療サービスは、定期的な通院が必要な慢性疾患の治療において、患者さんの通院負担の軽減に役立つことや、厳格な服用方法(空腹時、水120mL以下、30分飲食禁止など)が求められるリベルサス錠の場合、オンライン診療を通じて、服薬指導や服薬状況の確認をよりきめ細かく行うことができるため、対面での診療とオンライン診療の併用により服薬アドヒアランス(治療の継続)の向上を支えることが期待されます。

繰り返しになりますが、糖尿病治療においては、対面での血液検査や合併症の評価も重要であるため、オンライン診療の導入・継続にあたっては、医師の適切な判断と管理指導の下で行われる必要があります。また現時点(※)においては、対象疾患は2型糖尿病のみであり、肥満症治療やダイエット目的で使用することは避けることが求められます。

参考文献】 リベルサス錠錠 添付文書(KEGG MEDICUS 医療用医薬品 : リベルサス錠

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