低用量ピルはドラッグストアなどの市販では購入不可!緊急時の入手方法は?

  • 【読み】 ていようりょうぴる
  • 【呼称】 -

ピルは、女性ホルモンの作用を利用して妊娠を防ぐ薬です。避妊のほかにも、女性の悩みの種となる生理周期をコントロールしたり、辛い生理痛を軽減したりする効果も期待できます。

 

女性にとって多くのメリットがあるピルですが、ドラッグストアなどの店頭で購入することができるのか、疑問に思ったことはありませんか?

 

今回は、ピルの市販に関する情報や、現時点での安全な入手方法について解説します。

 

ピルについて

ピルは避妊に使用されるイメージの強い薬ですが、最近は避妊以外の目的で使用されることも多くなってきています。

 

まずは、ピルの種類と用途やそれぞれの使用方法について解説します。

 

ピルの種類と用途

日常的な避妊を目的として使用されるのは、低用量ピルです。飲み忘れせずに服用した場合の避妊率は99.7%とされており、非常に確実な避妊法のひとつです。また、低用量ピルは月経困難症の治療にも使用されており、生理痛や月経前症候群(PMS)、生理不順の改善にも効果を発揮します。

 

ピルは、生理日をずらしたい場合にも活用できます。生理日をずらしたい場合は、中用量ピルが使用されるのが一般的です。

 

コンドームなどの避妊法で失敗した場合や、望まない性行為をしてしまった場合などは、アフターピルが使用されます。アフターピルは、性行為の後に服用することで妊娠を阻止する効果があります。

 

ピルの使用方法

低用量ピルは、毎日決まった時間に1錠ずつ服用します。21日分を飲み終わったら、7日間の休薬を挟み、再び21日分継続するという使用方法が一般的です。

 

生理日をずらす目的で中用量ピルを使用する場合は、生理を避けたい日の1週間前までに服用を開始します。服用中は高い確率で生理を避けることができ、服用を止めると約5日以内に生理がきます。

 

アフターピルは、避妊に失敗してから72時間以内に服用するものが一般的です。ただし、120時間以内の服用で効果が認められるものも一部存在します。

 

低用量ピル・アフターピルはドラッグストアで購入できない

海外ではドラッグストアなどの店頭でピルを購入できる国もありますが、日本国内のドラッグストアでピルを購入することはできません。

 

ドラッグストアなどで市販されていない理由

日本では、ピルの市販化により誤った使用法が広まったり、副作用のリスクが高い人がピルを使用したりしてしまう懸念があるとの声が上がっています。これが、国内でピルが市販されていない理由です。

 

ピルは医師の処方せんが必要な「医療用医薬品」に分類されており、医師の診察を受け、医師や薬剤師から薬の説明を受けたうえで購入する必要があります。

 

 アフターピルの市販化について

厚生労働省では、医師の診察を受けずにアフターピルを購入可能とするための検討が進められています。

 

アフターピルは、服用までの時間が早いほど避妊に成功する確率が高まるとされています。そのため、アフターピルが市販化されることで、より多くの望まない妊娠を防ぐことが可能になると期待されています。

 

ただ、現時点で具体的な解禁時期は明言されていません。

 

低用量ピル・アフターピルの入手方法

ピルを安心・安全に使用するためにも、正しい入手方法について確認しておきましょう。

 

 医療機関を受診する

安全にピルを入手するには、クリニックや病院などの医療機関を受診するのが最も一般的な方法です。服用する目的や悩んでいる症状を医師が確認したうえで、最も適したピルの処方を受けることができます。

 

また、ピルの使用方法や飲み忘れたときの対処法、服用後に出てきた気になる点についても医師に相談できるため、ピルの服用が初めての方にもおすすめの入手方法です。

 

ネット通販で購入する危険性

インターネット上には、医師の診察を受けずに個人輸入でピルを購入できる通販サイトが存在しています。しかし、海外のピルは日本の法律に基づく安全性や有効性が未確認です。また、品質基準が日本とは異なるため、偽物が届いたり不純物が混入していたりする可能性もあり、大変危険です。

 

さらに、医師の診察の結果、通常では処方が断られるようなピルの服用が適さないケースでも、通販を利用した場合には安易に購入できてしまう危険性もあります。

 

緊急時はオンライン診療も考慮する

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、オンライン診療や電話を利用してピルを購入できるようになりました。症状などをふまえて来院が勧められる場合もありますが、問題がなければ来院せずにピルを購入できます。

 

また、オンライン診療では年中無休で最短翌日にピルが到着する医療機関も存在するため、土日祝日に開いている病院が見つからない場合にも便利です。

 

ピルを安心・安全に使用するためにも、医療機関の受診やオンライン診療などの正規の方法で購入するようにしましょう。

 

参考文献

https://www.womens.eastcl.com/pill/buy/

 

https://online-medicine.or.jp/pill/%E3%83%94%E3%83%AB%E3%81%AF%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B0%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A2%E3%81%A7%E8%B2%B7%E3%81%88%E3%82%8B%EF%BC%9F%E8%B3%BC%E5%85%A5%E6%96%B9%E6%B3%95%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84/

 

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/index.html

 

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198111_00015.html

 

https://www.fujipharma.jp/patients/contraception/about/

 

医療機関検索(婦人科)

 

【執筆者】

薬剤師:大西真理
ドラッグストア併設調剤薬局の薬剤師。薬局長として薬局全体の管理、教育等に従事し、管理薬剤師としても活躍。広域病院から地域密着型クリニックまで幅広い内容の処方箋応需経験を持つ。

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