公開日:2026年08月31日

シダキュアはオンライン診療で処方してもらえる?処方の流れと注意点

  • 【読み】 
  • 【呼称】 

シダキュアは、スギ花粉症に対する舌下免疫療法に用いられるお薬(処方箋医薬品)です。毎日服用する治療であるため、「次の受診をオンライン診療にできる?」「シダキュアをオンライン診療で処方してもらえる?」と気になる方もいるでしょう。

シダキュアによる治療では、開始前にスギ花粉症であるという正確な診断が必要で、初めて薬を飲むときは医師の立ち会いのもとで行います。そのため、初回からオンライン診療だけで治療を開始することはできません。一方、治療開始後については、患者さんの状態や医師の判断などの条件を満たせば、オンライン診療を組み合わせられる場合があります。

この記事では、シダキュアのオンライン診療について、治療開始時に必要なこと、継続治療でオンライン診療を利用する際の流れ、注意点を解説します。

シダキュアとは?

シダキュアは、スギ花粉症に対するアレルゲン免疫療法(アレルギーの原因物質に体を慣らしていく治療法)に用いられる舌下錠(舌の下に含んで溶かす錠剤)です。

シダキュアの服用スケジュール

通常、治療の経過に合わせて薬の成分量を増やしていきます。

時期 薬の種類 飲み方
1週目 シダキュア 2,000 JAU 1日1回 1錠
2週目以降 シダキュア 5,000 JAU 1日1回 1錠

【服用のポイント】

  • 舌の下に薬を置き、1分間保持してから飲み込みます。
  • 服用後5分間は、うがいや飲食を控えてください。

シダキュアについて詳しく知りたい方は、「シダキュア(一般名:スギ花粉エキス原末)とは」もご覧ください。

シダキュアはオンライン診療で処方してもらえる?

シダキュアによる治療で、オンライン診療を組み合わせられる場合があります。

ただし、初回の診察からオンライン診療だけでシダキュアによる治療を開始できるわけではありません。

シダキュアは、治療を始める前にスギ花粉症であるという正確な診断が必要です。また、初めて使用するときは医師の立ち会いのもとで行い、服用後少なくとも30分は安静にすることとされています。これは、シダキュアによりショックやアナフィラキシーなどの重大なアレルギー反応が起きる可能性に備えるためです。

このため、治療を初めて開始する場合には、対面での診察や検査、初回服用時の対応が必要になります。

一方、すでに治療を開始していて、症状や服用の状況、副作用の有無などを確認しながら継続する場合には、医師の判断によりオンライン診療を組み合わせられるケースがあります。

ポイント

  • シダキュアは医師の処方箋が必要なお薬です。
  • 治療開始前にはスギ花粉症の正確な診断(確定診断)が必要です。
  • 初めて飲むときは、医師の指示・監視のもとで行います。
  • 治療を続けている段階では、状態や医師の判断によりオンライン診療を利用できる場合があります。
  • 「オンライン診療を利用すれば必ずシダキュアが処方される」という意味ではありません。

シダキュアの治療をオンライン診療と組み合わせる場合の流れ

STEP1.スギ花粉症の診断・治療方針を確認する

シダキュアを使い始める前に、スギ花粉症の正確な診断を行います。お薬の説明書(添付文書)では、皮膚の反応テストや血液検査(特異的IgE抗体検査)を行い、スギ花粉症であることを確定することとされています。

また、前シーズンの花粉飛散時期におけるアレルギー症状などを踏まえ、他の治療法も含めてシダキュアが適しているかを判断します。

STEP2.初回投与を医師の監督下で行う

シダキュアを初めて飲むときは、医師のもとで行います。服用後少なくとも30分は院内で安静にする必要があります。

万が一、ショックやアナフィラキシーなどの重いアレルギー症状が出た場合にも、すぐに処置ができる体制を整えておくためです。

STEP3.治療を継続する

医師の指示に従って、自宅で毎日服用します。

服用の方法やタイミングについては自己判断で変更せず、処方した医師の指示を守りましょう。

STEP4.継続診療でオンライン診療を利用できるか医師に確認する

治療を継続するなかで、オンライン診療を利用できるかどうかを医師に相談します。

オンライン診療では、症状や服用の状況、副作用の有無などを確認します。ただし、画面越しで得られる情報には限りがあるため、医師が対面での診察が必要と判断した場合は、クリニックを受診する必要があります。

STEP5.医師の判断に基づいて処方を受ける

オンライン診療を行った場合でも、シダキュアが必ず処方されるとは限りません。患者さんの体の状態や経過を踏まえ、医師が処方の可否を判断します。

厚生労働省の案内でも、オンライン診療では医師の判断によりお薬を処方できない場合があることが示されています。

シダキュアをオンライン診療で処方してもらうときの注意点

初診からオンライン診療だけで治療を始められるとは限らない

初回投与は必ず対面での受診(医師の監督下での服用)が必要です。
シダキュアは、治療開始前にスギ花粉症の正確な診断が必要です。また、初めての服用は医師のもとで行うルールになっています。初めて服用した直後に重いアレルギー反応(アナフィラキシーショックなど)が起きないか確認するためです。「オンライン診療を使えば、検査や初回服用のための通院がいらなくなる」と考えないようにしましょう。

オンライン診療でも処方が見送られる場合がある

オンライン診療は、常に対面診療の代わりになるものではありません。医師が「オンラインだけでは十分な診察ができない」と判断した場合には、対面診療への切り替えが必要です。

また、お薬についても患者さんの状態や安全性を考慮して処方の可否が決まります。

副作用が疑われる症状がある場合は、医療機関へ相談する

シダキュアの服用後、口の中やのどの腫れ・かゆみなどの副作用がみられることがあります。また、重大な副作用としてショックやアナフィラキシーがあらわれることもあります。

服用後に気になる症状がある場合は、医師または薬剤師に相談してください。息苦しさなど緊急性が疑われる症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

シダキュアによる舌下免疫療法はどのくらい続ける?

シダキュアによる治療は、毎日服用を続ける必要があります。一般的な治療期間は3~5年程度と紹介されています。

治療期間が長いため、仕事や家事などで定期的な通院が難しい方にとって、オンライン診療を組み合わせることは継続しやすくなる良い選択肢です。

ただし、オンライン診療を使える頻度や対面診療が必要となるタイミングは、医療機関や患者さんの状態によって異なります。

シダキュアの治療を検討している方へ

シダキュアによる舌下免疫療法は、スギ花粉症と診断された方が対象となる治療です。

「シダキュアを使ってみたい」「オンライン診療を組み合わせながら治療を続けたい」と考えている場合は、まずは医療機関で治療が受けられるか相談してみましょう。

すでにシダキュアによる治療を受けている方は、現在の経過を伝えたうえで、継続診療にオンライン診療を利用できるか医師に確認してみてください。

まとめ

シダキュアは、スギ花粉症に対する舌下免疫療法に用いられるお薬(処方箋医薬品)です。

治療開始前にはスギ花粉症の正確な診断が必要で、初めての服用は医師のもとで行います。そのため、初回からオンライン診療だけで治療を始めることはできません。

一方、すでに治療を継続している場合には、患者さんの状態や医師の判断により、オンライン診療を組み合わせられる場合があります。

オンライン診療は通院の負担を軽減する選択肢の一つですが、すべての診療をオンラインで完結できるわけではありません。治療の適否やオンライン診療の利用については、まずは医師に相談してみましょう。

大津和弥氏のプロフィール画像

この記事の監修者

大津和弥

【所属】
大津耳鼻咽喉科・ボイスクリニック 理事長
市立ひらかた病院 耳鼻咽喉・頭頸部外科 音声外科 センター長

【経歴】
1999年3月三重大学医学部卒業
1999年5月~三重大学附属病院で研修
2000年~市立四日市病院勤務
2006年~三重大学附属病院勤務
(2007年1月~4月 国立がんセンター東病院研修)
2012年~三重大学附属病院 耳鼻咽喉・頭頸部外科 講師(専門は頭頸部癌)
2014年4月~小松病院で一色信彦、田邊正博の音声外科医師の指導の下音声外科手術を研鑽
2021年10月~市立ひらかた病院耳鼻咽喉科部長
2022年~市立ひらかた病院耳鼻咽喉科主任部長、音声外科センター長
    大阪医科薬科大学臨床教授

2024年4月~現在は大津耳鼻咽喉科・ボイスクリニック 院長
市立ひらかた病院 耳鼻咽喉・頭頸部外科 音声外科センター長併任


【資格】
喉頭形成手術実施医認定
日本耳鼻咽喉・頭頸部外科学会 補聴器相談医
日本耳鼻咽喉・頭頸部外科学会 専門研修指導医
難病指定医
補聴器適合判定医

参考文献

  • 厚生労働省「オンライン診療について」
  • 厚生労働省「オンライン診療について 国民・患者の皆様へ」
  • 厚生労働省「医療法における病院等の広告規制について」
  • 厚生労働省「オンライン診療に関する広告等について」
  • 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「シダキュアスギ花粉舌下錠2,000JAU/5,000JAU お薬の説明書(添付文書)」
  • 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「シダキュアスギ花粉舌下錠2,000JAU/5,000JAU 患者向医薬品ガイド」
  • 厚生労働省「舌下投与用スギ花粉エキス原末錠の使用に当たっての留意事項について」
※本記事は一般的な情報を提供するものであり、個別の診断・治療を行うものではありません。治療の適否、オンライン診療の可否、薬の処方については、医師にご相談ください。

このページは、オンライン診療サービス curon(クロン)を開発・運営する株式会社MICINにより運営されています。クロンは厚生労働省・経済産業省・総務省のガイドラインにも準拠した、初期費用・月額固定費用が無料で運営できるオンライン診療のシステムで、全国で多数のクリニックに導入されています。サービスの詳しい内容について、こちらをご覧ください。

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