アライ(一般名:オルリスタット)とは
- 【読み】 あらい
- 【呼称】 -
概要
アライは、オルリスタットを主成分とする一般用医薬品(要指導医薬品)であり、医師の処方は不要で薬局で購入が可能です。食事に含まれる脂肪を分解する酵素(リパーゼ)の働きを抑制することで、脂肪の吸収を抑え、体外へ排出させます。これにより、内臓脂肪(腹囲)の減少効果が期待できるお薬です。
この製剤は、生活習慣改善の取り組みを行っている場合に限って使用が認められています。
対象となる疾病・症状
腹部が太めな方(腹囲:男性85cm以上、女性90cm以上)の内臓脂肪及び腹囲の減少
注:へその高さで測定してください(最も細い箇所ではありません)。
アライに期待できる効能・効果
内臓脂肪及び腹囲の減少
アライの服用方法
18才以上で、
・1回1カプセル
・1日3回
・食事中又は食後1時間以内に経口投与する。
ただし、次の場合は服用を控えてください。
・食事を摂らなかった場合
・脂肪がほとんど含まれない食事を摂った場合
主な注意
(1)してはいけないこと
以下の人は服用しないでください
・18才未満の人。
・妊娠中又は妊娠していると思われる人、授乳中の人。
・BMIが35以上の人、またはBMIが25以上35未満で肥満に関連する特定の疾患(2型糖尿病、高血圧、脂質異常症など)の診断を受けている人。
・吸収不良症候群、胆汁うっ滞、病気や薬による肥満(二次性肥満)の診断を受けた人。
・特定の医薬品(シクロスポリン製剤、抗HIV薬、ワルファリン等の抗凝固薬)を服用している人。
(2)相談すること
・以下の人は服用前に相談してください
◇医師の治療を受けている人。
◇膵炎、胆のう障害(胆石等)、腎臓病の診断を受けた人。
◇特定の医薬品(アミオダロン製剤、レボチロキシン、経口避妊薬など)を服用している人。
・服用後に以下の症状がでた場合は直ちに医療機関に相談してください
◇皮膚:発疹・発赤、かゆみ、乾燥感、水疱、びらん
◇消化器:吐き気・嘔吐、食欲不振、胸やけ、胃痛、胃もたれ、激しい腹痛、血便
◇精神神経系:不安
◇泌尿器:排尿困難
◇その他:からだがだるい
・なお、まれに次の重篤な症状が起こることがあるため、その場合は直ちに医師の診療を受けてください。
◇ショック(アナフィラキシー):服用後すぐに、皮膚のかゆみ、じんましん、声のかすれ、くしゃみ、のどのかゆみ、息苦しさ、動悸、意識の混濁等があらわれる。
◇肝機能障害:発熱、かゆみ、発疹、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、褐色尿、全身のだるさ、食欲不振等があらわれる。
◇腎結石:結石が尿管内を移動する時などに、激しい腹痛があらわれ、吐き気・嘔吐を伴うことがある。血尿が見られる場合もある。
・服用後、次の症状があらわれることがあるので、このような症状の持続又は増強が見られた場合には、服用を中止し、この説明書を持って医師又は薬剤師に相談してください
◇胃痛、腹痛、軟便、下痢、急激な便意、排便回数の増加又は減少、放屁(おなら)、腹部膨満感、腹部不快感、便又は油を伴う放屁(おなら)、便又は油の漏れ、脂肪便(脂肪又は油層の混ざった便)、脂溶性ビタミン(A、D、E、K)の減少に伴う症状
・3ヵ月以上服用して効果が認められない場合は、薬剤師に相談した上で服用継続の要否を判断してください。また、6ヵ月以上服用して効果が認められない場合は、服用を中止し、この説明書を持って医師又は薬剤師に相談してください
その他の注意
本剤は飲食物に含まれる脂肪の体内への吸収を低下させる効果があるため、油の漏れ、便又は油を伴う放屁(おなら)、脂肪便があらわれることがあります。なお、脂肪分の多い食事ほど、油の漏れ、便又は油を伴う放屁(おなら)、脂肪便があらわれやすくなります。
アライのオンライン診療との相性
アライは、医師の診察を必要としない一般用医薬品のうち、薬剤師による対面での情報提供が義務付けられている要指導医薬品に分類されます。そのため、オンライン診療での処方はされず、薬局で購入する必要があります。購入時には薬剤師による適切な情報提供と指導が必須となります。
アライの対象患者は腹部が太めな方に限定され、その効果は生活習慣改善の取り組みを行っている場合に限られます。服用中には、脂肪便や油の漏れといった特有の症状が出るため、これらの症状や、脂溶性ビタミンの減少に伴う症状(ビタミンA、D、E、Kの減少)について、服薬指導時に十分な説明が必要です。
オンラインでの服薬指導は、患者の利便性を高める一方で、要指導医薬品であるアライについては、対面での腹囲測定や詳細な生活習慣の聴取など、販売時の厳格なプロセスを遵守する必要があります。
【参考文献】 アライ 一般用医薬品 添付文書(KEGG DRUG D04028)
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