オンライン診療の導入費用について

Editorial team MICIN

2018年に厚生省によるオンライン診療のルールが整備され全国に普及し始めました。2020年コロナウイルスの感染拡大に伴い一気に需要が拡大し、オンライン診療を取り入れる医療機関も増えています。

オンライン診療を行うには医療機関側、患者側も事前の準備が必要になります。医療機関がオンライン診療を導入する際にはどのような準備が必要になるのでしょうか。導入費用はどのくらいかかるのでしょうか。

 

【オンライン診療を導入するのになにが必要】

・オンライン診療導入に必要なこと

オンライン診療のシステムを提供している会社は、curonをはじめとして他にもいくつかのサービスがありますが、いずれも事前に準備が必要となります。

・オンライン診療システムサービスを導入するための初期費用
・オンライン診療システムに必要な機器など設備
・オンライン診療医療スタッフ研修

 

オンライン診療を導入するにあたって導入のしやすさはとても重要です。特に導入費用や維持費用、そして導入までにかかる期間やシステムの使いやすさなども考慮する必要があります。

また、厚生労働省では「オンライン診療の適切な実施に関する指針」をさだめており、医師でオンライン診療に従事する際には研修を義務づけられているのです。研修は厚生労働省の実施する「オンライン診療研修」でe-learning形式で受講することができます。

医療スタッフ向けにも厚生労働省の事業として「遠隔医療従事者研修」がおこなわれておりオンライン診療についての基礎的な知識を身につけることができます。

 

・オンライン診療の初期費用と維持費用

システムにかかる初期費用は導入の際に考慮する必要がありますが、システムにかかる費用面でいうと維持費用も考えなくてはいけません。医療機関が負担する維持費、システム利用料も月額で数万程度必要となるサービスもあればcuronのように無料のところもあります。

多くの医療機関ではオンライン診療をおこなう場合、診療費にプラスして1000~2000円程度のシステム利用料を設定しています。しかし、オンライン診療の需要がわからない状況では医療機関がオンライン診療のシステムにかける費用も考慮すべき点といえます。

 

【オンライン診療に必要なものを揃える】

・オンライン診療を始めるには備品も必要

オンライン診療を始めるに当たっては院内設備を整える必要があります。オンライン診療サービスの契約と同時に、情報通信機器の整備をおこなっていきましょう。

・インターネット環境
・インターネット通信が可能なパソコンやタブレット、スマートフォンなどの通信機器
・音声通話のためのスピーカー、マイクなどヘッドセット
・ウェブカメラ

 

市区町村によっては、オンライン診療の初期費用に対してシステムの導入費用や備品の購入についても補助がでることがあります。補助対象、補償額については当該の医療機関が所在する市区町村へお問い合わせください。

 

・患者側が準備するべきもの

オンライン診療を受けるには当然ながら診察を受けるときに必要なパソコンやスマートフォンなどの情報通信機器が必要です。基本的には音声だけでなくビデオ通話が可能な画像通信ができる通信機器を用意します。そして、通信可能なインターネット環境を整えることでオンライン診療をうけることができます。

また、医療機関により導入しているオンライン診療サービスによってはスマホでのアプリがダウンロード、さらにアカウント登録が必要となる場合もあります。

最初にアプリを用意、登録を済ませさえすればその後はスムーズに診療を行うことができ、オンライン診療へのハードルも低くなるでしょう。

 

【医療機関にとてのオンライン診療導入メリットデメリット】

・オンライン診療のメリットデメリット

オンライン診療は患者側にとっては医療機関に足を運ばずに診療を受けることができるとても便利なサービスであり、医療機関にとっても院内の混雑の緩和や感染のリスク軽減などのメリットあります。

一方で、対面で診察いないことで問診だけでない全身の状態など患者から受け取ることができる情報が激減してしまうことも事実です。

安定した病態で経過しているかかりつけの処方であったり、緊急避妊薬の処方など状態は安定しているものの緊急を要する場合などオンライン診療にむいている診察の場面では、はば広く活用されるシステムといえます。

導入に向けて利用者の見込みがわからない、まずは初めてみたいという場合には導入費用、維持費用に悩まされることなく使うことのできるシステムがむいているかもしれません。

 

・費用面でやさしいシステムをえらぶ

オンライン診療サービス「curon」は初期の導入費用や月額にかかる維持費用は0円となっています。オンライン診療を始めて導入する、オンライン診療をためしてみたい医療機関にとって費用面でもやさしいシステムといえるかもしれません。

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【執筆者】

 

医師:木村眞樹子

 

都内大学病院で循環器内科および内科として在勤中。 内科・循環器科での診察、治療に取り組む一方、産業医として企業の健康経営にも携わっている。